こどもを育む 省エネ・エコハウス Pre-OPEN

2014年9月に「プランナーが語る The Next House!」として紹介した「K邸」が、2015年4月下旬に完成予定となり、Special Pre-OPEN HOME を開催することになりました。詳細は、記事文末をご覧ください。
そこで今月のイエローズ・スピリットは、プランナーの近藤さおりと阿部代表が「K邸」について語ります。

プランナーが語る「K邸」

みなさんこんにちは。
プランナーの近藤さおりです。
今回、私からは、間取りや動線の工夫など “暮らしにつながる家の機能” という側面からお話をしてみます。
もちろん、これらの機能性は、家、本来の性能があってこそなのは言うまでもありません。その点については、以前、私からもお話しましたが、今回は阿部代表から伝えてもらいますので、ぜひ、そちらもご一読ください。

家の性能と機能とは?

さて、性能というと、みなさんは何を思い浮かべますか? 性能とは、具体的に数値化できるものと言えます。

家の場合は、気密性や断熱性など、きちんと計測や計算をして数値化できるものが、家の性能になります。

では、機能とはなんでしょうか。

機能とは、具体的な数値化が難しい性質や役割のようなものを指します。家でいえば、使い勝手や間取りが、その機能性を大きく左右します。

そこで、当然「使いやすい間取りは?」となるわけですが、実はこの問いに決まった答えはありません。使いやすさは、そこに住まう人のライフスタイルに大きく依存しているからです。

また性能と機能は、コインの裏表のように切っても切れない関係ですから、両側面を考慮し、連携させながらプランを立てていく必要があります。

こうして点を踏まえた上で、今回の「K邸」では、どんなプランニングをしたのか。そこに焦点を当ててお話をしてみます。

動線づくり=習慣づくり

細かな点はたくさんありますが、今回は「動線」と「フレキシビリティ」の2点に絞ってみます。

「K邸」は、当初、平屋希望で、1階だけで生活できるようなコンパクトな空間を大切にされていました。また帰宅してからの生活動線がとても明確でした。実際には、敷地や予算の問題もあり2階建てになりましたが、こうした暮らしのイメージがプランニングには大切になります。

例えば、帰宅するとまず上着を脱ぎ、汚れ物を出し、部屋着に着替え(場合によってはシャワーを浴び)、手を洗い、それからリビングや部屋へと向かう……。こうした生活動線を自然に、ストレスなくできるようにした間取りが大変特徴的になりました。

写真は、家族用の玄関から脱衣場へと続く通路です。

右脇に設置している収納スペースが家族共有のオープンクローゼットになり、家族全員、ほとんどの服をここに収納(下着類は、脱衣場に収納)します。

この、まさしく “ウォーキングクローゼット” を抜けると脱衣場とお風呂場につながっているので、すぐに着替えたり、お風呂に入ったりという生活動線をストレスなく作り出していきます。

また一般的に脱衣場と洗面所は一緒になりますが、それを別にしました。そうすることでお客さまが脱衣場に入らずに済むようになっています。

部屋の目的をフレキシブルにしておく

大抵の場合「ここは◯◯用のお部屋」と決めてしまうケースが多いですが「K邸」では部屋の目的がフレキシブルに変化させられるスペース(お部屋)を意識的に作っています。

例えば、キッチン近くに家事用の作業スペースを設けてありますが、このスペースは隣の和室とつながるようになっています。ですから、普段は作業スペースと和室をつなげて広く使い、ゲストがいらしたら和室を切り離してゲストルームにする。こうした使い方ができるようにしました。この “お部屋のフレキシビリティ” という点では、改めて「和室」のすばらしさを実感しました。

また2階にある子ども部屋と寝室の間には、多目的スペースを設けました。文字どおり、ただのスペース(空間)なので、その都度、目的に合わせて使えるようになっています。寝室は狭くても良いというお考えから寝室を小さめにした分、使い勝手が広がるスペースを創り出せました。

もうひとつ特徴をあげるとすれば、キッチンを中心にした動線を演出していることでしょうか。食べるのが大好きな家族ということで、生活動線(間取り)は、ほぼ必ずと言っていいほど、キッチンとリビングの前を通るように工夫されています。

このように生活動線(間取り)は、その家族のライフスタイルや家族構成によって変わってきます。ですから、プランの提案も腕の見せどころではありますが、その前のヒヤリングがとても重要になります。

抜け感のあるミックススタイルのディティール

最後に少しだけディティールについて触れておきます。

愛らしいイギリスやヨーロッパのカントリースタイルが特徴のイエローチェア・ハウスですが、この「K邸」では、あえてそうした特定のスタイルを前面には出していません。かわいらしさとモダンさをミックスさせ、良い意味での ”程よさ” を目指しています。

自然素材と金属的な素材……。
伝統的な重厚感と現代的なシンプルさ……。
華やかな可愛さとシックな落ち着き……。

こうすることで、適当に抜け感がある、すっきりとした空間の演出しています。

具体的には、ドアに施す飾り彫りをシンプルにしたり、木材部分の塗り方(木目を出すところとつぶすところ)を組み合わせたりしています。

自分の暮らしをイメージするために

これから、おうちをつくりたいかたにとって、この「K邸」は、なにかしらのヒントをもたらしてくれると思います。ご覧になって「良いな」と思うところはどんどん取り入れてください。

ご自分の五感で体感してみれば、きっといろんな気づきがあることでしょう。イエローチェア・ハウスの家が、より具体的にご自分の暮らしをイメージするきっかけになってくれれば嬉しいです。

ぜひ、ご家族で足を運んでみてください。

「K邸」に託したホンモノのエコハウス

では、阿部代表から「K邸」に託したホンモノのエコハウスの魅力と実力について。

ホンモノのエコハウスとは?

みなさんは「エコハウス」と聞くと、どのような家をイメージされるでしょう?

太陽光発電システムなどの最新機器を取り入れた、まるで高性能マシンのような家をイメージされるかたも多いかも知れません。

もちろん、そうした機器の力は大きいのですが、エコハウスと称している多くの家は、主に輸入材を使っており、それではエコハウスとして片手落ちと言わざるを得ません。

イエローチェア・ハウスの家は、構造材は100%地元の八溝杉を使っています。

地域の気候風土や敷地の条件、住まい方に応じて自然エネルギーが最大限に活かされることと、さらに身近に手に入る地域の材料を使うなど、環境に負担をかけない方法で建てられることがエコハウスの基本となります。
───「エコハウスとは」 環境省HPより引用

住む人が健康で快適な暮らしをするための性能追求と同時に、環境への負荷も最大限に考慮する家づくりは、イエローチェア・ハウスの基本コンセプトでもあります。

ですから、普段から家の性能を高める取り組みはしているのですが、この「K邸」は、それを第一にプランニングし、このコンセプトを極めるためのさまざまな工夫と挑戦が取り入れられています。

自然の恵みと最新設備の融合

家の性能を高めるには、もっとも重要なのは、気密性と断熱性です。この2つの性能は、相互に依存し、影響を与える関係ですが、単に空気や熱の流れを遮断してしまえばいいという単純なものではありません。

自然の空気は、熱気や冷気を帯びています。冬は外の冷気を入り込ませず(家の中の暖気を漏らさず)、夏はその逆にしなければ、快適な暮らしはできません。でも空気の新鮮さを保つためには換気(吸気と排気)が必要になります。ところが換気の際には、こうした熱が奪われてしまいます。

この矛盾する摂理をどう解消するかが難しいのですが「K邸」では、その解決法としてマーベックス社の熱交換換気システムを採用しています。

私たちはこれまで、熱交換換気システムにはどちらかというと否定的でした。簡単に言うと、熱交換換気システムとは家中にダクトを張り巡らせ、無駄のない熱交換をしながら換気をするのですが、この際、吸気(給気)のダクト内を清潔に保つのが大変難しいと考えていたからです。ところが、マーベックス社のシステムは、吸気(給気)にダクトを使わない手法が取られており、その問題が解消されていました。

熱と新鮮な空気を上手に家の内外でやりとりできるとなれば、ほぼ隙間のないように気密性と断熱性を高めても問題ありません。

上手に自然の恵みを取り入れる、とてもエコロジーな方法といえるでしょう。

冷暖房はなんとエアコン一台

「K邸」では、花粉なども除去した新鮮な空気を床下に設置する熱交換型の換気扇で吸い込み(吸気)、床から家の中に吹き込まれる(給気)という空気の流れがつくられています。

その吸気口の近く(床)にエアコンが設置され、新鮮な空気とともに熱気が家中の床から吹き上がってくるようになっています。

排気については、トイレやお風呂など排気が必須の場所に排気口を設け、ダクトを通り、床下に設置された熱交換型の換気扇から外に排気されます。

このシステムの効率を高めるには、家の基礎部分がポイントになります。そこで「K邸」では、床下も室内と同じ断熱性と気密性を保つ環境がつくられています。

少し分かりづらい説明が続きましたが、具体的にはこんなことが実現します。

・通常、部屋ごとに必要になる換気口がひとつに集約できる。
・トイレの換気扇がなくなる。

つまり、家に穴をあける箇所が減ります。

こう書くとなんてことはないように聞こえますが、実は断熱・気密といった家の性能を高めるうえで、とても大きな効果を発揮するのです。

───熱交換換気システムと床下経由のエアコン設置

これが「K邸」オリジナルのエコハウスプランです。 これによって、家一軒の暖房を1台のエアコンだけでまかなえるようにしているわけです。

※冷暖房のコストとエネルギーは、暖房のほうが高くつきます。ですから、まずは暖房を優先させるのが、よりエコロジーとなります。 「K邸」では暖房負荷計算(簡易計算)をしたうえで、それをまかなう性能のエアコンを1台設置しますが、念のため、後から冷房用の補助エアコンが設置できるよう、エアコン用のコンセントを2階に設置してあります。

北海道でも暖かく暮らせる性能を実現

UA値 0.34 W/m2・K

これは「K邸」のUA値です。

※UA値(外皮平均熱貫流率)とは、住宅の断熱性能を表す指標です。数値が小さいほど性能が高くなります。

この「K邸」のUA値は、北関東地域のUA基準値 2.7 W/m2・K をクリアしているだけでなく、北海道地域のUA基準値(0.46)をもはるかに上回っています。これは私たちが手がけるエコハウスとして、現時点でのベストパフォーマンスになりました。

現実的には予算の問題もあり、モニタリングハウスだからこそできた部分もあるかもしれませんが、これからのイエローチェア・ハウスの家づくりにおいて、新たな世界を広げてくれると期待しています。

※2017年9月時点でモニタリングは終了しました。

(写真上)プランナーのプランをカタチにする職人さんたち

お知らせ

■4月11日 (土) 午前の部:10:00~12:00 | 午後の部:14:00~16:00
セルフメイク・ワークショップ feat. Mr.Kobashi at "BACK YARD"

■4月19日 (日) 10:00〜17:00
KOUKOU TOUR(構造見学会)「水平線に佇む平屋のファームハウス」@茨城町

■4月23日 (木)  10:00〜11:30 
英国式『ゆたかぐらし&ティータイム』セミナー
~イギリスのLive&Lifeから見えてくる家づくり~ @ 弊社ショールーム

■4月25日 (土) ~ 26日 (日) 10:00〜17:00 【予定】
こどもを育む 省エネ・エコハウスPre-OPEN HOME Build by Yellowchair House
「園の上のエコ『極み』ハウス」@水戸市
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