「自然美」をたたえるイングリッシュガーデンの作り方|茨城で自然とともに暮らす家づくり
イギリスの住宅といえば、建物以外にもお庭で有名ですね。「イングリッシュガーデン」といえば、バラを中心として自然の姿をそのまま現したようなつくりが特徴です。
ピーターラビットの生みの親、ビアトリクス・ポターさんと縁の深い湖水地方では、木々と建物が一体化したような植栽、四季折々の花を咲かせる草花を組み合わせて、ランダムで自然のままの美しさを楽しむガーデニングが好まれます。
今回は、日本でもイギリス風住宅によく似合う、イングリッシュガーデンの作り方を解説します。大がかりなお庭でなくても、小さな面積でも楽しめるコツをお教えします。
- イングリッシュガーデンは、自然のありのままの美しさをたたえるように作られます。
- イングリッシュガーデンの作り方のポイントは、5つあります。
- イングリッシュガーデンに合う植物を紹介します。
Contents
イングリッシュガーデンとは
イングリッシュガーデンは、家庭園芸(ガーデニング)の一種で、自然のそのままの姿の美しさをたたえる様式の庭です。
ヨーロッパの庭園文化のうち、フランスやイタリア式の平面的で幾何学模様のような整えられた様式の庭園に対して、曲線や傾斜を多用し、自然風景を楽しむ様式の庭として生み出された「イギリス式庭園」の流れを汲んでいます。
イギリス式の庭園は、緻密な計算で「自然のありのままを描いた風景画」のような庭を作り出します。
イギリス式庭園の流れを汲むイングリッシュガーデンは、「自然のありのまま」を演出するため、季節ごとの草花やその地に自生する草花を使用した自然な植栽と、緑と花々による色彩の美しさ、建物や周囲の風景との調和が重要視されます。
イングリッシュガーデンの作り方
では、実際に家庭でイングリッシュガーデンを作るときのポイントをまとめてみます。
広い庭ではなく、狭く、小さなスペースでも十分楽しめますので参考にしてください。
自由な発想で植物を選ぶ
自然のままの雰囲気を楽しむため、さまざまな種類の草花を植えてみましょう。自分の好きな色、花を選ぶことで、庭に愛着が持てるようになりお世話も楽しくなります。
花が咲く時期や特性を計算する
自由な発想で選ぶとともに、植物の特性を理解してバランスよく植えるのもまた、自然を活かすイングリッシュガーデンの作法です。
それぞれの植物の花の咲く時期や一年草、多年草などの特徴、増え方、高さや大きさなどを理解して、どの時期にどんな風景になるかを予想して植栽計画を立てましょう。
植栽のバランスが悪いと、手入れをしているのになんとなく荒れた印象になったり、特定の季節に寂しい雰囲気になってしまったりします。
あくまで「自然風」の演出、という点にこだわることがイングリッシュガーデンを成功させるコツです。
色彩のバランスを考える
さまざまな色の花が咲き乱れる様子はとても美しいものです。
そこに、少し配色の知識を使うとまとまりが出て目にも楽しい庭になります。
<色彩バランスのポイント>
●同系色(色相)を揃える
●トーン(明度・彩度)を考える
同系色(色相)を揃える
色相とは、赤、黄色、緑…のような色の方向性です。
同じ赤でも、鮮やかな赤、少し濁ったエンジ色、少し明るい橙に近い赤、とても明るいライトベージュなど色の明るさや鮮やかさによってさまざまな色があります。
色相が似た色の花を集めて植えると、まとまりが出て見ていて安心する印象を与えます。
トーン(明度・彩度)のバランスを考える
配色についてもう一歩踏み込んでみます。同じ色相の中でも、明度や彩度の違いによって、明るい/暗い、薄い/濃いという異なる色調のグループに分けることができます。
この色調のことを「トーン」と呼びます。
色相がバラバラでも、ライトピンク、ライトブルー、ライトパープルなど、似たような明るさの色をまとめるのもおすすめです。濃い色の中に薄い色、または薄い色の中に濃い色をワンポイントで植えるとメリハリを付けられます。
花が咲く時期が異なる植物を少しずつずらして植えることで、1年を通して花を楽しむことができます。
ボーダーガーデンを意識する
ボーダーガーデンとは、手前から奥にかけて高くなっていくように植物を配置する手法です。立体感が出て庭に広がりや奥行を持たせることができます。
狭い庭であっても、イギリスガーデンのように、自然のありのままの美しさを楽しむことができます。
小道を作る
植物の間に小道をつくると、鑑賞を楽しめるだけでなく、お手入れもしやすくなります。
レンガやテラコッタタイル、石材を敷くと雰囲気が出ますし、花がある部分が広く感じられます。
以上のポイントを押さえてできる植物もご紹介しましょう。
イングリッシュガーデンにあう定番の植物
植物の花の咲き方は大まかに3種類あります。また、同じ名前の植物でも、品種によって一年草、二年草、多年草タイプがある植物も存在します。
それぞれの特徴を理解して、植栽計画を考えましょう。
一年草

代表的な一年草、パンジー
一年草(一年生植物)とは、発芽してから一年以内に花が咲きます。
花が咲いたあとは種になり枯れてしまうので、毎年種を植える必要があります。
他にも、アサガオやヒマワリ、パンジー・ビオラ、アスター、キンギョソウ、デイジーなどがあります。
二年草

二年草のカンパニュラとニコチアナ
二年草(二年生植物)とは、種を蒔いたあと1年以上経ってから開花し、2年以内に枯れる植物です。
春に種を蒔く場合、夏から冬にかけて成長して茎や葉、根などの栄養期間をつくり、そのまま冬眠して越冬します。その後、翌年の春から夏にかけて花を咲かせます。
一年草と同じく枯れたら毎回種を植える必要があります。
一年草と比べると品種は非常に少なく、カンパニュラ、ジギタリス、ニコチアナなどがあります。
多年草

代表的な多年草、バラ
多年草(多年生植物)とは、冬になっても枯れずに葉や茎が残り、2年以上同じ株から花を咲かせる植物のことです。
バラやラベンダー、アイビーなど定番のガーデニングプランツから、タイムやミント、セージなどのハーブ、クリスマスローズ、クレマチス、サルビア、キキョウ、スカビオサ(松虫草)、芝桜など多くの品種があります。
球根花であるスイセンやハナニラ、原種チューリップなどは、枯れたあとに球根が残り、毎年花を咲かせます。
多年草は、毎年多くの綺麗な花を咲かせるために、こまめな花がら摘みや適切な頻度で肥料を与えることなどが大切です。それぞれの植物の特徴をチェックして、正しい方法で手入れしましょう。
イングリッシュガーデンのお手入れのコツ

グランドカバーとして優秀なアジュガ
イングリッシュガーデンのお手入れは、植物が密集しがちなため、水はけをよくすることがポイントです。
また、それぞれの植物に適した水の量や頻度をチェックし、適切なお手入れを行いましょう。
レイアウトのバランスを考えて、適宜ウッドチップを敷いたり、土の部分が見えるのが気になる部分にグランドカバープランツ(地面を覆うように育つ匍匐性の性質を持つ植物)を植えたりするのもおすすめです。
グランドカバープランツは、庭の見た目をランクアップさせてくれるほか、雑草対策、雨天時の泥やぬかるみ対策にもなるため、積極的に使いましょう。
グランドカバープランツで定番なのは、アジュガやヒメイワダレソウ、多肉植物、芝桜などです。
まとめ
イングリッシュガーデンというと大規模な庭をイメージしやすいですが、自分の好きな植物を、バランスを考えて植えて育てるという点では、大小関係なく、どんな庭でもトライしやすいガーデニングです。
配色や高さ、開花時期などバランスが計算された庭は、四季ごとにさまざまな植物を楽しめ、癒しを与えてくれます。
また、自然に近い状態で生育させることで、家と庭、庭と周辺環境をマッチさせてくれるため、景観に溶け込み落ち着いた雰囲気になり、住む人や訪れる人をリラックスさせてくれます。
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施工事例
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家をつくるということ。
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家族が笑顔で快適に過ごせる“HOME”をつくるお手伝いをしています。
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