地元工務店イエローチェア・ハウスとしての次なる一手|yellows-spirit-2020-12
地元工務店イエローチェア・ハウスとしての次なる一手
【悪化の一途をたどる環境問題への対応】
地球温暖化、もうこの言葉を聞かずに過ごす季節は無いほどよく耳にする言葉です。
一方で私たちはその問題解決についてどうすれば良いか考える機会は少ないのではないかと思います。
主題にありますように、イエローチェア・ハウスではこのブランドを立ち上げたときから、住む方の健康について考え、地産地消で環境にも配慮した建物である事にこだわり、お取引先の業者さんや建物の質に至るまで試行錯誤を重ねた末、お施主様にも環境にも優しい建物を作ることが社会貢献になると信じ、活動を続けてきました。
しかし、昨今の自然環境の変化は目まぐるしく、ここ数年で地球環境は大きな変化を迎えているようで、さらなる見直しをする時期を迎えていると考えさせられています。
(図は1951年~1978年をベースラインとした、2010年~2019年の平均気温上昇値を示す)
地球温暖化対策のこれまでの大まかな流れ
1997年に京都議定書という国際条例が採択され、「先進国」に対し「温室効果ガスを2008年から2012年の間に、1990年比で約5%削減すること」という取り決めがなされました。
これにより、世界的に温暖化対策へ取り組む指標が見え、第一歩を踏み出すこととなりました。
そして日本は、6%の削減に成功することになります。
しかし、二酸化炭素の他、温室効果ガスを削減することは、経済の発展を阻害するとして、後に排出大国であるアメリカが批准(※1)を拒否すると、京都議定書が危ぶまれる次期もありましたが、数年後にはロシアが批准するなど、少しずつ前進していくこととなります。
しかし、大きな途上国である中国やインドなども排出量が膨大に増えていくことは考えられたため何らかの取り組みが必要であるという声は高まっていきました。
話し合いは毎年行われ、長きにわたる努力の結果2015年先進国、途上国の区別なく合意する「パリ協定」が採択されることになりました。
(後に公平性に欠くという理由や集められたお金の使い道が不透明という理由などでアメリカが脱退することになります。)
(※1、国家が条約に拘束されることに同意すること)
具体的にどのように削減するのか
では採択された今、日本の建築業界ではどのように実施し、削減しようとしているのでしょうか。その内容をみてみましょう。
低炭素の実現
ゼロエネルギー住宅を導入(ZEH=ゼッチと呼ばれるものです)
断熱性能を高め、冷暖房で消費されるエネルギーを削減します。他にも照明や空調、給湯設備、太陽光パネル他、適切なものを導入します。
家の中の60%以上が冷暖房器具による二酸化炭素の排出がされているといわれていますが、これらを実現することで、大幅に削減できるとされています。
循環型社会
資源の再利用、育林で山を適切に管理
地元の材木を使うことで、地域の活性化と、管理された山は綺麗な水を生みだします。
そして建築物からでる産業廃棄物の削減が挙げられます。
こうした取り組みで、二酸化炭素の吸収量を高め、大気中の二酸化炭素量を減らすことに繋がります。
もちろん、建築以外のそれぞれの業界でも取り組みは行われております。
詳しくは環境省のこちらの資料をご参照ください。
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/keikaku/tikyuondankataisakukeikaku_gaiyou.pdf
現在の対策は実を結んでいるのか
このような活動は、京都議定書が定められた時から計画的に進められてきました。しかし地球温暖化はなかなか改善に向かう兆しはありません。
むしろ近年、季節感を歪めたり、命の危険を大きく脅かすような異常気象は後を絶ちません。
気象庁のHPによりますと、産業革命により工業化が進んだあたりから大気中の二酸化炭素が増え、それを森林や海が吸収してくれているようです。しかし今後も二酸化炭素が増え続けるようであれば、海水はアルカリ性から酸性へpH(ペーハー値)がどんどん低下し、これまでのようなサイクルがされなくなる可能性があると指摘しています。
詳細はHPからご覧ください。
このような不安要素が後から次々に出てくる中、私たちは次の世代にどんな地球環境を残していけるのか考えてしまうと同時に、今の時代を享受して生きていることで責任を感じます。
今後のイエローチェア・ハウスとしての対策
これらの現状を考えた時に求められる住宅とは、いままで以上に安全と安心を得られ、環境の変化に対する一種のシェルターのような役割を持たせる必要性がある住宅ではないかと考えています。
今後、YCHでは環境の変化に対して以前よりまして危機感を持ちながら、皆様の家庭を守れる建物づくりをさらに強化していきたいと思います。
この計画は具体化され近いうち公開できるのではないか、というところまで進んでいます。
今後のイエローチェア・ハウスのお家づくりにご期待ください。